本記事はコンビニ配送の仕事に就こうかどうか考えている方に向けた内容です。
コンビニ配送はよく「やめとけ」と言われますが、理由としてはルート配送の仕事の中でも、きつい部類に入るからです。
ただしメリットもあります。
もちろんコンビニ配送の仕事にやりがいを感じてずっと続けるという選択肢もアリです。
いずれにしても準中型(5t限定)までしか運転出来なくて、トラックドライバー未経験の方ならコンビニ配送から始める事はとても良い選択肢だと言えます。
本記事では現役トラックドライバーである私がコンビニ配送は、どの様にきついのか?なぜ次のトラックドライバーの転職に活かせるのか?について説明していきます。
コンビニ配送の仕事に興味がある方は参考にして下さい。
コンビニ配送はやめとけと言われる理由
コンビニ配送はやめとけと言われる理由は主に以下の通りです。
個々について詳しく説明します。
拘束時間が長い
コンビニ配送はトラックドライバーの仕事の中でも拘束時間が長い方です。
具体的に言うと、10時間から14時間位が当たり前の世界だと思って下さい。拘束時間が長くなる原因として、店舗の配送時間が決められているからです。
大体の所では指定時間に対してプラスマイナス15分位が許容範囲とされています。
つまり段取り良く早く回れたとしても、どこかで時間を潰さなければいけなくなってしまうので、どんなに頑張っても最低限かかってしまう拘束時間はあると思って下さい。
ちなみに他のトラックドライバーの仕事では日によっては早く終われる仕事もあります。
ルールが総じて厳しい
コンビニ配送はルールが厳しい所が多いです。
トラックにはコンビニの看板を掲げていたり、納品は営業中にお客様がいる時に行う事も多いので、ほぼ接客業という意識で仕事をしていく必要があります。
特別にコミュニケーションスキルが必要という訳ではありませんが、店員に嫌われる様な行為をしてしまうと担当から外される事もあるので要注意です。
つまりコンビニ配送は社会人として当たり前の事が出来なければ務まりません。
ただしトラックドライバーの中には、この当たり前の事すら出来ない人もごく一部ですがいるのも事実です。後述しますが当たり前の事を出来る人ならトラックドライバーとして次の転職にも有利になります。
シフト制の所がある
コンビニはほとんどの所が24時間営業なので、納品も当然深夜帯に行う事もあります。
コンビニ配送ドライバーとして正社員となった場合は、シフト制になる事は覚悟しておいた方がよいでしょう。
当然突発的な休みは取りづらいですし、またまとまった連休も取りづらいです。(休みの取りづらさはトラックドライバーの仕事全体的に言えますが・・・)
特に夜間配送は昼間に寝て夜仕事を行うので体が順応するまで時間がかかります。ただし、夜間配送の場合は深夜手当(22~5時の労働は通常賃金の25%増し)が付きます。
仕事そのものがきつい
コンビニ配送の仕事は手積み手降ろしになる事が多いです。
(中にはかご台車を使用する所もあります)
積み込む時は納品する順番に対応した積み方にしなければなりません。また荷崩れしない様に積み込まなければなりません。
また手積み手降ろしの仕事は重い物(飲料水等)も含まれるので特に夏場になると体力的にも結構きつくなります。
納品件数は1日で大体10件から15件位は任されます。
一度では積みきれないので2回戦に分けて行われるのが一般的です。(前半戦が終わってからセンターに戻り、後半戦を積み込みます。)
コンビニ配送とスーパー配送の比較
食品のルート配送の中でも先述した様にコンビニ配送はきつい部類に入りますが、実を言うとスーパー配送はかなり楽です。
分かりやすく比較してみます。
【コンビニ配送とスーパー配送の比較】
コンビニ配送 | スーパー配送 | |
納品件数 | 10~15件 | 1~6件 |
積み降ろし | 手積み手降ろしが多い | 台車を使用する事が多い |
納品時間 | 指定時間に対して厳しい | 時間に厳しくない所が多い |
2回戦の有無 | ほぼ有り | ほぼ無し ※近場ならある場合もある |
拘束時間 | 10~14時間 | 7~12時間 |
シフトの有無 | ほぼ有り | シフト制の所もあるが、 日勤だけの所も有る |
使用するトラック | 2~3tトラックが主流 ※4tトラックの場合も有り | 4tトラックが主流 ※大型の場合も有り |
主に必要な免許 | ・普通免許 (準中型5t限定) ・準中型免許 | ・普通免許 (中型8t限定) ・中型免許 |
給料に関してはどちらもあまり変わらず、月給で言うと地域差がありますが大体22万円から32万円位です。
私の個人的な考えですが、楽なルート配送をしたいと考えているならスーパー配送をおすすめします
ただしスーパー配送は主に4tトラックを使用するので中型免許以上、あるいは普通免許を平成19年6月1日以前に取得した方(中型8t限定)でないとすぐに始められません。
なのでコンビニ配送をしながら運転免許をステップアップしていくという手段もあります。
※小型トラックから中型・大型トラックに効率良くステップアップする方法は後述します
コンビニ配送の経験は他のトラックドライバーの転職に活かせる
コンビニ配送の経験があれば、トラックドライバーの他に仕事に転職する時にも活かせます。
トラックドライバーは全体的に人手不足なので転職しやすい職種ではありますが、企業側の視点から見ると人手不足だと言えども採用しなくない様な人もいます。
コンビニ配送は先述した様に、色々と厳しい事は企業側も分かっているので、仮にコンビニ配送で1年以上も経験があれば企業側も安心して採用するでしょう。
コンビニ配送からキャリアアップするならどの様な会社が良いのか?
最後になりますが、コンビニ配送からキャリアップをするならどの様な会社を選べば良いのか紹介します。
結論として、コンビニ配送から始める方なら免許支援制度を行っていて、かつ中型トラック、大型トラックも抱えている会社がおすすめです。
具体例として大手2社を紹介します。
物流業界ではトラックドライバーの人手不足問題を抱えている為、免許支援制度がある会社は結構あります。
実際に平成29年3月12日以降に普通免許を取った方(2tトラックも運転出来ない方)にも免許支援制度でドライバーを採用しようとしている会社もあるくらいです。
上記の会社はスーパー配送も行っているので、コンビニ配送から始めてスーパー配送に移る事も容易に行えるでしょう。(もちろんスーパー配送だけでなく違った配送もあります)
紹介した会社以外にもまだまだ良い会社はたくさんあります。
コンビニ配送からキャリアアップしたいと考えているなら、とにかく免許支援制度を行っていて、中型トラック、大型トラックを抱えている会社を選びましょう!