トラックドライバーの労働時間の中で最も無駄な時間は荷待ち時間です。物流業界の中でもかなり問題視されています。
2024年4月から働き方改革によりトラックドライバーの労働時間(拘束時間)が厳しくなりましたが、トラックドライバーが労働時間を減らす為にどんなに頑張っても、荷待ち時間のせいで全て台無しとなる事は決して珍しくない筈です。
黙っていては何も変わりませんので、荷待ち時間問題に対してトラックドライバーが出来る唯一の手段として通報の仕方を紹介します。
荷待ち時間の長い荷主は行政機関に通報しよう
荷降ろし場で長時間待たされたとしても荷主は顧客でもある為、トラックドライバーは直接的になかなか言えないでしょう。
その様な時は、行政機関に通報する事をおすすめします。
通報先は国土交通省(トラックGメン)と厚生労働省がありますが、国土交通省に通報する事をおすすめします。
下のリンクから必要事項を入力すれば通報出来ます。
通報するとどうなる?
通報した後はどうなるのか気になる点でしょう。
もちろん全ての荷主に行う訳ではありませんが、あまりにも悪質と判断された荷主に対しては、段階的に「要請⇒勧告⇒法的措置」を行うそうです。
(以下参照)
トラックGメンの取り組み
国土交通省では、令和5年11月・12月をトラックGメンによる「集中監視月間」と位置づけ、適正な取引を阻害する疑いのある悪質な荷主や元請事業者に対する監視を抜本強化し、164件の「要請」と47件の「働きかけ」を実施しました。
加えて、過去に「要請」を受けたにもかかわらず、依然として違反原因行為をしている疑いのある荷主等に対し、令和6年1月26日、初めて2件の「勧告」を実施しました。
「集中監視月間」終了後も、悪質な荷主等への監視を徹底するとともに、今般「勧告」「要請」等の対象となった荷主等については、トラックGメンによるフォローアップを継続し、改善が図られない場合は更なる法的措置の実施も含め、厳正に対処することとなっています。
荷待ち時間が長い荷主の特徴
荷待ち時間が長い荷主は大体共通点があります。
私の経験上だと、荷待ち時間が長い所は大体上記の内容が複数絡み合っています。
待たされる様な所は自分が降ろす時にも3の様に付帯作業をやらされる事が多いので、待つ上に荷降ろしまで時間がかかる所も多いでしょう。
荷待ち時間から降ろし終わるまでの時間が長い荷主は大体決まっています。多くの通報があれば行政機関も黙ってはいない筈なので思い当たる荷主があれば通報しましょう。
荷待ち時間が長い荷主は輸送力を低下させている
最後になりますが、荷待ち時間は、何も生み出す事がないのはもちろんの事ですが、最大の問題点は輸送力を低下させる事です。
例えば1日の業務の中で数ヵ所荷物を降ろさなければならない時に、1ヵ所の納品先で荷待ち時間が長かった場合は他の所に降ろせなくなってしまうという事もあります。
特に食品の場合だと午前中までしか入庫を受け付けない様な所も結構あり、厳しい所だとたった1分遅れただけでも一切受け付けない所もあるので、翌営業日にまた納品に行かなければならなくなってしまいます。
荷待ち時間が長い荷主は物流業界全体の足を引っ張っていると言っても過言ではありません。
荷待ち時間の長い荷主は通報して改善させましょう。
コメント