傭車(ようしゃ)とは?依頼する側と請ける側の視点で解説します!

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本記事では傭車(ようしゃ)について解説します。

傭車とは?

傭車(ようしゃ)とは、運送(物流)会社が自社の仕事を行う時に、下請の運送会社あるいは個人事業主に仕事を依頼する事です。

補足として

  • 傭車はトラックとドライバーのセット
    ⇒依頼すればドライバーが自分の所のトラックを使用して仕事を行う
  • 傭車は造語
    ⇒傭(よう)は、傭兵(ようへい)の傭 ※傭兵とは雇う兵隊の事
    ⇒車を雇うという意味合いで、傭車
  • 漢字は傭車と庸車のどちらも使われる
    ⇒意味は同じ

傭兵

※以下本記事では「傭車」で統一

物流業界では傭車という言葉は頻繁に使われています。

傭車のトラック

本記事では現役トラックドライバーである私が傭車について依頼する側と請ける側の視点で解説します。

傭車と水屋(みずや)は切っても切り離せない関係です。水屋について知りたい方は下の記事をお読み下さい。
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庸車を依頼するメリット・デメリット

傭車を依頼する側のメリット・デメリットは以下の通りです。

傭車を依頼するメリット・デメリット

メリット

  • 必要以上にトラックとドライバーを抱えなくて済む
    ⇒繁忙期の時だけ傭車を利用する事も可能
    ⇒自社にトラックとドライバーを抱えなくても運営する事が可能
  • 他社との繋がりが出来る
    ⇒逆に仕事をもらえる様になる事もある

デメリット

  • 安全性やサービスに問題がある可能性がある
    ⇒他社が仕事を行う為なかなか教育が行き渡らない
  • 依頼しても必ずしも仕事を請けてくれるとは限らない
    ⇒特に突発的な依頼や悪条件な仕事の場合は断られる場合がある

傭車を依頼する側からの視点だと、必要な時だけ傭車を使う事が理想ですが、現実的にはあまりにも都合が良い事ばかり考えるとどこの会社も仕事を請けてくれません。

続いて傭車として請ける側の視点で解説します。

トラックドライバーになろうとしている方で大手か中小のどちらの運送会社にしようか迷っている方は下の記事をお読み下さい。
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傭車を請ける側の立場でされたら困る事

私が所属する会社でもそうですが、中小企業の大部分の運送会社は大手運送会社や物流会社の仕事を傭車として請ける事によって成り立っています。

会社によっては取引先が1社だけの所もあれば、10社以上の所もあります。(私の会社では取引先が10社以上有り)

仕事先に向かうトラックドライバー

ここからは、私がいる会社での実体験を元に傭車を請ける側の視点として困る事を挙げていきます。

傭車を請ける側の立場でされたら困る事
  • 突発的な休車
  • ルール違反となる仕事の依頼
  • 突発的な取引停止

具体的に解説していきます。

突発的な休車

傭車を請ける事によって成り立っている様な会社の場合は、イメージとしては派遣会社に近い様な感じで運営しています。

つまりドライバーを派遣してなんぼの世界です。

取引先が常に仕事を依頼し続けてくれればあまり問題はありませんが、元請の仕事量が少なくなって急に「明日は休車」等と言われればとても困ります。

実際に私は某大手運送会社を担当していますが、突発的な休みが多くてとても困っています。しかも休車を告げられるのはほぼ前日の夕方にです。もちろん休めば休日扱いになるので収入が減ってしまいます。

会社側もその事は分かっているので他の仕事を手配しなければならなくなり配車係の手を焼いてしまっています。

あまりにも突発的な休車が多いので、私の会社は「取引をやめたい」と伝えましたが先方は「それは困るからなるべく休車にならない様にする」という話になりましたが、結果として少しマシになった程度です。

つまり何が言いたいのかと言うと、傭車を請ける側の立場なら相手先の都合だけで仕事を依頼したり休車にしたりする様な所とはなるべく取引したくない訳です。

ルール違反となる仕事の依頼

請ける仕事の中で指示された通りに業務を行うとルール違反となる事は決して少なくありません。

特に2024年4月からは労働時間や休息時間や休憩時間に対してルールが更に厳しくなってしまいました。

残業時間の上限は多くの会社はある程度把握していますが、特に「翌日が仕事の場合は最低9時間以上は空けなければならない」というルールに関しては、仕事を依頼する側が把握していないという事が少なくありません。

傭車を請ける側からしてみれば退社時の点呼から出社時の点呼を最低9時間以上空けなければならないので、帰りが遅くなった仕事の次に、早く出社しなければならない仕事を充てられた場合は、高速道路を使用する等対策しなければならなくなってしまいます。

何が問題かと言うと、仕事を依頼する側が細かなルールを把握していないという点です。

仕事を請けられる様にするには、休息時間を確保する為に帰りや行きで高速道路を使用しなければ出来ない等と話をしなければならなくなってしまいます。そこで高速道路代をどちらが持つかという話をしなければいけなくなったりします。

おそらく他の会社でも休息時間確保の為に、高速道路代をどちらが持つのか揉める事が増えているでしょう。

ちなみに私が担当している某大手運送会社の場合は高速道路代に関しては対応してくれるのでまだ助かっています。
私が行っている某大手運送会社の仕事内容を知りたい方は下の記事をお読み下さい。

突発的な取引停止

先述した様に中小企業の運送会社は、他社から仕事を請ける事でほぼ成り立っています。つまり1人のドライバーに対して担当する取引先が大体決まっています。

そこで取引が停止となると、ドライバーの人件費とトラックの維持費を確保する為に新たな取引先を探さなければなりません。

もちろん傭車を依頼する側も事情があるので取引を停止する事があるのはやむを得ない事ですが、突発的であったり、あまりにも取引が終了となるまでの期間が短いと、下請側の会社は急いで取引先を探さなけばいけなくなるので非常に困ります。

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傭車の課題として

最後にポイントをまとめますと、傭車を依頼する側にとっては必要な時だけ傭車を利用する事が理想ですが、傭車を請ける側にとっては、仕事量が不安定な所とはなるべく取引したくない訳です。

傭車を依頼する側は、必要な時に仕事を引き受けてくれる取引先を抱え込んでおかないと輸送力が落ちますし、傭車を請ける側は安定した仕事量がないと会社の運営も厳しくなります。
※実際に多くの中小運送会社は倒産しています

傭車の課題として

傭車を依頼する側

  • 最低限の傭車の取引先は確保しなければならない
  • ドライバーの就業時間に関するルールを把握しなければならない
  • 必要な時に依頼できる取引先も確保しなければならない

傭車を請ける側

  • 仕事量が安定した取引先を見つけなければならない
  • 突発的な休車、突発的な取引停止にも対応できる様に常に取引先を探さなければならない

傭車を依頼する側も請ける側も、上記の課題をクリア出来なければ物流は崩壊するでしょう!

著者からのメッセージ

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。

当ブログでは主にトラックドライバーに転職を考えている方にとって役立つ情報を週に1回のペースで発信しています。

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この記事を書いた人
とも

・現職:4tトラックドライバー
・コミュ症気味
・転職回数15回
・勤務先の会社が倒産した経験有り
・派遣切りされた経験有り
・個人事業主の経験有り

保有資格
・旧普通免許 中型:8tに限る
・フォークリフト運転技能講習修了証
・教員免許
・一級建築板金技能士
・損害保険登録鑑定人

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