共同配送(共配)とは?現役トラックドライバーがわかりやすく解説!

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物流業界ではよく共同配送(共配)という言葉を耳にする事が多いと思いますが、意味や目的を曖昧な状態で理解している方は多いでしょう。

本記事では現役ドライバーである私が、共同配送について具体的に分かりやすく解説するので参考にして下さい。

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共同配送(共配)とは

共同配送とは、簡単に言うと複数の荷主が商品を置く場所やトラックを共有して、効率的に配送する取り組みの事です。略して共配と呼ばれています。
(以下、共配と表現)

協力しあう様子

言葉だけで伝えるのは非常に難しいので、共配を利用しない場合と共配を利用した場合の違いを、画像を利用しながら解説していきます。

配送と配達の違いについて知りたい方は下の記事をお読み下さい。

共配を利用しない場合

まずは共配を利用しない場合の配送イメージです。

【共配を利用しない場合】

共配を利用しない場合

共配を利用しない場合は、初荷主(メーカー)は各々トラックを手配して着荷主(物流センター、問屋)に商品を届けます。

ここで着荷主の建物が以下の条件だとします。

建物の条件として
  • 物流センターAと物流センターBは大型トラックが入れる
  • 問屋Aと問屋Bは大型トラックは入れなくて4tトラックまでなら入れる

そして物量が以下の条件だとします。

物量の条件として
  • メーカーAから物流センターAの物量は大型トラックの積載率50%
  • メーカーBから物流センターBの物量は大型トラックの積載率50%
  • メーカーAから問屋Aの物量は4tトラックの積載率25%
  • メーカーBから問屋Bの物量は4tトラックの積載率25%
  • メーカーCから問屋Aの物量は4tトラックの積載率25%
  • メーカーDから問屋Bの物量は4tトラックの積載率25%

共配を利用しない場合は、メーカーが各々トラックを手配するので、全部で6台のトラック(大型トラックが2台、4tトラックが4台)が必要となります。
※4tトラックの分は、実際にはおそらく2tトラックでも大丈夫だと思いますが、混乱を避ける為4tトラックを使用するものとします。

6台になる理由として

メーカーAは大型トラック1台と4tトラック1台で合計2台必要
⇒問屋Aには大型トラックが入れない
⇒4tトラック1台では物流センターAと問屋Aの分が全部積みきれない

メーカーBは大型トラック1台と4tトラック1台で合計2台必要
⇒問屋Bには大型トラックが入れない
⇒4tトラックでは物流センターBと問屋Bの分が全部積みきれない

メーカーCは4tトラックが1台必要

メーカーDは4tトラックが1台必要

メーカーから物流センターや問屋に納品される荷物の量がトラック満載なら何も問題がありませんが、実際には例で示した様に荷物の量があまり無い状態で配送する事がよくあります。

1台当たりのトラックの荷物がスカスカの状態ならとても効率が悪い事がお分かり頂けるでしょう。

共配を利用すればもっと効率良く配送出来る様になります。

共配を利用した場合

共配には様々なタイプがありますが一般的な共配は、共配センターを利用します。
※共配センターを利用しない共配については後述します

共配センター

共配センターについて

共配センター:各メーカーの共有倉庫

  • 共配センターには定期的にメーカーから商品を補充する(大型トラックを使用する事が多い)
  • 納品する物は共配センター内でトラックに積み込む
  • 共配センターは大手運送(物流)会社が提供している事が多い

では今度は共配を利用した場合の変化を見てみましょう。

【共配を利用した場合】

共配を利用した場合

※比較用としてもう一度【共配を利用しない場合】の画像を貼ります

共配を利用しない場合

画像だけでも何となくどの様に納品されているかイメージ出来ると思いますが、大型トラックと4tトラックの荷物の動きについて文章でも解説します。

大型トラックの動き
  1. 共配センターでメーカーAとメーカーBの商品を積み込む
  2. 物流センターAにメーカーAの商品を納品
  3. 物流センターBにメーカーBの商品を納品して終了
4tトラックの動き
  1. 共配センターでメーカーA、メーカーB、メーカーC、メーカーDの商品を積み込む
  2. 問屋BにメーカーBとメーカーDの商品を納品
  3. 問屋AにメーカーAとメーカーCの商品を納品を納品して終了

共配を利用した場合としない場合に、どの様な違いがあるのかまとめます。

  共配を利用した場合共配を利用しない場合
 トラック台数と積載率大型トラック1台
⇒積載率100%

4tトラック1台
⇒積載率100%
大型トラック2台
⇒各トラックの積載率50%

4tトラック4台
⇒各トラックの積載率25%
納品に来るトラック台数問屋Aは1台のトラックで
メーカーA、Cの商品を受け取れる

問屋Bは1台のトラックで
メーカーB、Dの商品を受け取れる
問屋Aは2台の
トラックから納品される

問屋Bは2台の
トラックから納品される

共配を利用すると、いかに効率が良くなったかお分かり頂けたでしょう。

共配の仕事は実際にどの様な感じで行っているのか詳しく知りたい方は下の記事をお読み下さい。
入ってはいけない運送会社について詳しく知りたい方は下の記事をお読み下さい。
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共配のメリット・デメリット

共配にはメリットがありますが、当然デメリットもあるのでまとめます。

共配のメリット・デメリット

メリット

  • 積載効率が良い
    ⇒運賃が安くなる
    ⇒無駄な走行が減るのでCO2削減に繋がる
    ⇒ドライバーの人手不足問題の解消に繋がる
  • 着荷主側は1台のトラックから複数メーカーの商品を受け取れる場合がある

デメリット

  • 小回りが利かない
    ⇒時間指定が難しい
    ⇒配送直前だと荷物の追加や数量の変更等が難しい
  • ドライバーはたくさんの納品先を抱えるので仕事を覚えるのが大変
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その他の共配について

先程共配センターを利用するタイプの共配を解説しましたが、最近になって様々な企業が共配を取り入れる動きがあるので関連した記事を紹介します。

【トラックの空きスペースを共有する共配】

株式会社ファミリーマート(本社:東京都港区、代表取締役社長:細見 研介、以下「ファミリーマート」)と株式会社ローソン(本社:東京都品川区、代表取締役 社長:竹増 貞信、以下「ローソン」)は、4月11日(木)から東北地方の一部地域において、アイスクリームや冷凍食品などを対象とした両社の物流拠点間の輸送を行います。

両社の商品を同じトラックに混載し、共同で輸送することで車両台数およびCO2排出量削減を目指します。

ファミリーマートとローソンの共配

引用元:ドライバー不足やCO2排出量削減など、物流課題への対応 ファミリーマート×ローソン、初の共同輸送

【稼働してないトラックを共有する共配】

本スキームは、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの店舗配送トラックが時間帯によって稼働していないときに、ファミリーマート店舗への常温商品配送に使用することで、同一車両を2社で有効活用するというものです。

ファミリーマートとコカ・コーラの共配

引用元:ファミリーマートとコカ・コーラ ボトラーズジャパン、物流面で協業開始

物流は個々の会社だけで行ってしまうと、どうしても積載率が悪くなったり、空荷状態の走行が増えてしまったりします。

他社と協力して共配を取り入れていけば配送の効率が良くなるので今後は、更に共配が増えていくでしょう。

この記事を書いた人
とも

・現職:4tトラックドライバー
・コミュ症気味
・転職回数15回
・勤務先の会社が倒産した経験有り
・派遣切りされた経験有り
・個人事業主の経験有り

保有資格
・旧普通免許 中型:8tに限る
・フォークリフト運転技能講習修了証
・教員免許
・一級建築板金技能士
・損害保険登録鑑定人

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