運送業は勝ち組か負け組かで言えばおそらく負け組と答える方が多いでしょう。実際に昔と比べれば労働時間の割には稼げない職種に変わってしまいましたし、人手不足問題も深刻化しています。
しかしながら将来的には昔の様に稼げる仕事になる可能性もあります。
本記事では、運送業で働くにあたって勝ち組になる例と、運送業の将来性について解説していきます。
運送業に興味がある方は参考にして下さい。
運送業で働くにあたって勝ち組になる例
勝ち組という解釈は人それぞれですが、本記事では運送業で働くにあたって勝ち組になる例として以下の3つに分類しました。
個々について具体的に解説します。
大手運送会社で社会的信頼と安定を得る
職種は問わずにとにかく大企業で働きたいという方の場合は、大手運送会社で働く事が手っ取り早いです。
「運送会社で働く=トラックドライバー」というイメージがありますが、大手になればなる程トラックドライバー以外の仕事(事務系、倉庫作業系)もたくさんあります。
大企業に入るのは基本的に募集枠が少なかったり、若い時に志望しないと入社しづらかったり、学歴や特殊スキルを見られたりと、ハードルが高い傾向がありますが、運送業の場合は大企業でも人手不足問題を抱えている為、間違いなく他の業種よりも入りやすい分類に入ります。
大手運送会社に入社すれば大企業ならでは恩恵を得られます。
誰もが知っている様な大手運送会社なら運送業の中でも勝ち組なので、倒産リスクが極めて低い上に収入も安定しています。
大手運送会社のHD(ホールディングス)で働いて高収入を得る
運送会社で高収入を得るなら大手運送会社のHD(ホールディングス)に入社するという選択肢もあります。
では大手運送会社のHDの平均年収を見てみましょう。
平均年収(万円) | 従業員数(人) | 所在地 | 傘下の主要運送会社 | |
ヤマトHD(株) | 1,191 | 19 | 東京都中央区 | ヤマト運輸(株) |
NIPPON EXPRESS HD(株) | 937 | 274 | 東京都千代田区 | 日本通運(株) |
カンダHD(株) | 785 | 29 | 東京都千代田区 | カンダコーポレーション(株) |
AZ-COM丸和HD(株) | 774 | 61 | 埼玉県吉川市 | 丸和グループ各社 |
SGホールディングス(株) | 738 | 234 | 京都府京都市 | 佐川急便(株) |
セイノーHD(株) | 671 | 251 | 岐阜県大垣市 | 西濃運輸各社 |
センコーグループHD(株) | 671 | 232 | 東京都江東区 | センコーグループ各社 |
上の表を見て頂ければ分かると思いますが、HDの場合は従業員数が少ないので当然採用枠もかなり狭くなります。
しかしながら平均年収はかなり高めなので、運送会社で高収入を得るならHDに入社するのもアリです。
中小運送会社のトラックドライバーになって気楽に働く
「会社で働く=窮屈」だと感じる方も多いでしょう。
勝ち組という解釈は人それぞれですが、私の個人的な考えではストレスを感じずに気楽に働ける事も勝ち組だと思っています。
会社員でありながら、ある程度の気楽さ、自由さを得たいという方には、大手運送会社ではなく中小運送会社のトラックドライバーになる事をおすすめします。
ちなみに私も中小運送会社のトラックドライバーですが、過去に働いてた仕事(営業、建築業、工場等)と比べると全然ストレスを感じていません。
過去の私がそうでしたが、特に人間関係で会社を辞める事が多い方の場合は中小運送会社のトラックドライバーになる事をおすすめします。
運送業は将来勝ち組になる可能性がある
最後になりますが、運送業の将来性について考えてみます。
結論として、現状では運送業はどちらかと言うと負け組の部類に入っていると思いますが、将来は勝ち組になる可能性があります。
理由としては、需要と供給のバランスが逆転しつつあるからです。
そもそも運送業が稼げなくなった一番の原因が1990年に行われた規制緩和によって運送業者が増えすぎてしまった事です。
業者が増えた結果、価格競争が行われた上に付帯業務(仕分け、シール貼り等)まで行う事が増えて、トラックドライバーは労働時間の割には稼げないという職種に変わってしまいました。
ところが今、運送会社が減少傾向にあります。
つまり、運送会社が減る事によって需要と供給のバランスが逆転し、荷主が運送会社を選ぶ時代ではなく、運送会社が荷主を選べる時代がやがて来るという事が予想できます。
運送会社が荷主を選べるという事は割に合わない仕事は断れる様になるので、運賃の正常化(利益がしっかり取れる水準)が期待されます。
もちろんすぐに変わる訳ではありませんが、この状態がしばらく続けば運送業は勝ち組になっていくでしょう!
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